京都は大徳寺の近く、北大路の大宮通を南に下り鞍馬口通に差し掛かった西北角、イタリアン「トラットリア ドゥ エ メッツォ」の横に、それはそれは可愛い小さな焼き菓子のお店「菓子屋 little CHIMO」が軒を連ねます。この軒を連ねるイタリアンのお店もこのお菓子屋さんの店主のご主人がなさってるとのこと。2軒を並べてみるとそれは絵本にでも出てくるかのような可愛らしいお店です。

お店の扉を開けるとこれまた可愛らしい店主、塩野真来子さんがお出迎え、3坪ほどの小さなお店には可愛らしいケーキが所狭しと並びます。「趣味が高じての焼き菓子屋さんです」とうそぶく塩野店主だが、ショーケースに並ぶケーキたちを見れば、真面目な仕事ぶりがちゃんとうかがえます。主となる商品は店名に謳う「バタークリームロール専門店」ですが、フィナンシェ倶楽部としてはもちろんフィナンシェが置かれる棚に一直線に向かうのでありました。

オーバル型のフィナンシェの大きさは縦が約7cm横5cmほど、焼き面上に美味しそうな割れが生じているのはベーキングパウダーの功、その割れの中心がずれているのは、コンベクションオーブンの熱風ででしょうか？しっかりエージレスも入ったフィナンシェは優等生のお顔を覗かせていました。

封を切って食ようとすると仄かなバターとアーモンドプードルの香り、口に放り込めば軽い口当たりながら風味はしっかり、しっとりとした食感が伝わってきました。ピュアなフィナンシェですが実にバランスのいいフィンナンシェに仕上がっていて、フィナンシェを専門としていないのに、ちゃんとしたお仕事が伝わる一品、違う焼き菓子もぜひ味わってみたいものです。

菓子屋 little CHIMO バタークリームロール専門店

〒602-0085　京都市上京区若宮竪78－5　☎075‐204-6682　 🈺10：00～18：00　㊡日曜日